豆腐は大豆をすりつぶして作られています。そのため、栄養素の消化吸収が良く、大豆の栄養をしっかり摂取することができます。豆腐はたんぱく質を豊富に含みますが、カロリーは低いため、ダイエット中に積極的に食べたい食材です。

今回は、ダイエット中の食事に取り入れたい豆腐の栄養について説明します。

大豆の栄養を摂れる豆腐

豆腐は、まず水分を含み柔らかくなった大豆をすりつぶし、煮ます。そして、それを濾してできた豆乳に、にがりなどを加えて固めたものです。そのため、大豆のほとんどの栄養素を摂ることができます。

以下は、豆腐の栄養素です。

100g中 木綿豆腐 絹豆腐
カロリー 72kcal 56kcal
たんぱく質 6.6g 4.9g
脂質 4.2g 3.0g
炭水化物 1.6g 2.0g
食物繊維 0.4g 0.3g
カルシウム 86mg 57mg
マグネシウム 130mg 55mg
ビタミンK 1.3μg 0.9μg

日本食品標準成分表2015年版(七訂)より引用

上の表にあるように、豆腐からはエネルギー源になる炭水化物や脂質、細胞を作るたんぱく質、健康な体に欠かせないミネラルを豊富に摂ることができます

ただ、大豆のときは食物繊維量が多いのですが、豆腐に加工されると食物繊維が減少します。煮た大豆を濾す際にできる大豆の搾りカスの「おから」に食物繊維が多く含まれます。そのため、おからを除いた豆腐では食物繊維がとても少なくなるのです。

体を作るためには、さまざまな栄養素が必要です。体の中でいろいろな栄養素が互いに助け合うことで、健康な体が造られます。

豆腐は、体を造る栄養素を豊富に含んでいます。

豆腐は栄養素の消化・吸収が良い食材

豊富な栄養素も、体が吸収できなければ使われずに体から排出されてしまいます。しかし、豆腐はとても消化が良いため、豆腐に豊富に含まれる栄養素を体がしっかり吸収できます。固い大豆をすりつぶしているため消化しやすいのです。

以下は、たんぱく質の吸収率の比較です。

 種類 たんぱく質の吸収率
煎り豆 60%
煮豆 68%
納豆 85%
豆腐 95%

野菜がクスリになる44の食べ方より引用

上記の表のように、豆腐ではたんぱく質の吸収率は95%です。つまり、豆腐に含まれるたんぱく質をほぼまるごと吸収することができます。

優秀なたんぱく源

豆腐は植物の大豆が原料のため、カロリーが低いたんぱく源です。含まれる脂肪分も植物性のため、体脂肪になりにくいタイプのものです。そのため、ダイエット中に安心して食べられます。

カロリーが低いたんぱく源

肉や魚、卵などの動物性たんぱく源は、体脂肪になりやすい動物性脂肪を含みカロリーの高い食材です。しかし、豆腐は100gで60kcal前後と低カロリーのたんぱく源です。

女性であれば、常に指先やかかとがうるおった状態でいたいと思うのではないでしょうか。冬でも荒れない肌であるためには、まずたんぱく質が必要です。

肌の元となる細胞は、水分以外のほとんどがたんぱく質で構成されています。古くなった細胞は新陳代謝によって、常に新しく元気な細胞に入れ換えられます。

肌の水分を保ち新しく元気な細胞に入れ替えるために、たんぱく質を毎日摂ることが大切です。厚生労働省が推奨するたんぱく質の摂取量は、18~69歳の女性では1日50gです。

肉や魚、卵だけでなく、低カロリーの豆腐をたんぱく源に加えれば、ダイエット効果がアップします。

豆腐は脂質が少なく、体脂肪になりにくい

豆腐に含まれる脂質は少なく、植物性脂肪のため体脂肪になりにくいです。

以下は、肉と豆腐の脂肪量などの比較です。

100g中 カロリー たんぱく質 脂質
牛肉(肩ロース) 240kcal 17.9g 17.4g
豚肉(肩ロース) 256kcal 17.7g 19.3g
鶏肉(もも) 204kcal 16.6g 14.2g
豆腐(木綿) 72kcal 6.6g 4.2g

日本食品標準成分表2015年版(七訂)より引用

例えば、同じ100gでも豚肉の脂質は17.7gありますが、豆腐の脂質は豚肉の約1/4量の4.2gです。

太りにくい食事にするには、1日のすべての食事で摂る脂肪分の割合を20~30%にすると良いです。さらに、その20~30%の脂質を植物性脂肪にすると、より太りにくい食事になります。

たんぱく質は筋肉を作り、消費エネルギーを高める

たんぱく質は体のすべての場所に使われています。ダイエット中、特に気にすべき部位は筋肉です。筋肉がエネルギーを消費して脂肪を燃やすからです。

筋肉の役割の1つは体温を維持することです。筋肉が収縮して血液が体中に流れることで体温が保たれます。筋肉が増えると体温が上がります。それにより、基礎代謝が上がるため、消費エネルギーが増えるのです。

筋肉の80%はたんぱく質でできています。体の脂肪をエネルギーとして消費するには、たんぱく質をしっかり摂って筋肉を増やすことが重要です

たんぱく源に豆腐を加えれば、カロリーや脂肪分を気にせずしっかりたんぱく質を摂れるため、ダイエット中女性の強い味方になります。

女性に大切なイソフラボンを摂れる

大豆食品に多く含まれており、特に女性に大切な働きをする栄養素は「大豆イソフラボン」です。大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをして女性ホルモンを助けます

以下は、豆腐に含まれる大豆イソフラボンの含有量です。(原料大豆の種類や商品の製造方法などにより、大豆イソフラボンの含有量は製品ごとに変わります)

100g中 大豆イソフラボン量(平均値)
木綿豆腐 32~56(40)mg
絹豆腐 26~52(38)mg

農林水産省HPより引用

当然ながら女性ホルモンの働きは、女性にとってとても重要です。

女性の体で起こる月経は、女性ホルモンによりコントロールされています。また、女性ホルモンは月経をコントロールするだけではなく、カルシウムを定着させて強固な骨を作る役割があります。

若い20、30、40代のときは骨のトラブルとは無縁かもしれません。しかし閉経後は、くしゃみをしただけで肋骨が折れるような、もろい骨になることがあります。

これは、年齢を重ねると女性ホルモンが減っていくため、カルシウムが骨から流れ出しスカスカの骨になってしまうため起こります。

今だけではなく、将来も元気で若々しくあるために、若いときから強い骨を作ることが大切です。

大豆イソフラボンの1日の推奨量は50mgです。木綿豆腐であれば、100gほどで平均40mgを摂取できます。大豆イソフラボンは、毎日の食事で食べるみそや納豆などの大豆製品からも摂ることができます。

そのため、食事に豆腐をプラスすれば、1日の大豆イソフラボンの推奨量を十分補えます。

骨を作るカルシウム・マグネシウム・ビタミンKが豊富

豆腐にはしっかりした骨を作る、カルシウム・マグネシウム・ビタミンKが豊富に含まれています。

骨はカルシウム・リン・マグネシウム・たんぱく質が原料となり作られます。カルシウムは骨の中だけに固まっているのではなく、血液中にも一定量存在しています。

カルシウムは血液と骨の間を行き来して、血液中のカルシウム濃度を正常に保っています。このときビタミンKは、骨からカルシウムが必要以上に流れ出てしまわないように、カルシウムの排出を抑える働きをします。

ダイエット中は特に、消費カロリーを気にして筋肉にばかり意識がいきがちです。しかし、筋肉を増やすため楽しく筋トレや運動をするには、体の基礎となる強固な骨も重要です。

ダイエット中は食事制限などで栄養素のバランスが乱れがちになります。このようなときこそ、豆腐を食べることで不足しがちな栄養素をしっかり摂りましょう。

カルシウム補給は牛乳よりも豆腐が日本人向き

カルシウムが豊富な食材というと、牛乳を思いつく方が多いのではないでしょうか。実際、牛乳100ml中にカルシウムは110mgと豊富に含まれています。

しかし、日本人の腸には牛乳よりも豆腐の方が合っています

なぜなら、牛乳に含まれる「乳糖」という成分に日本人の体質は弱い傾向にあり、お腹を壊す方が多いためです。しかも、年齢を重ねるとますます牛乳を消化しにくくなります。

つまり、日本人の多くは牛乳の栄養素をしっかり吸収できていない可能性が高いのです。

加えて、牛乳に含まれる脂肪は動物性脂肪のため、体脂肪になりやすいです。

このような点からみても、日本に昔からある豆腐は日本人に合った食材といえます。

痩せる体にはさまざまな栄養が必要

ダイエットを成功させ痩せて美しい体になるには、さまざまな栄養素が必要です。体はさまざまな栄養素を吸収し、いろいろな物質に変えて体のあらゆる場所で使っています。

痩せやすい体になるためには、体中に必要な栄養素が十分にいき渡っていることが大切です。十分な栄養素があってこそ代謝のよい体になるからです

そのため、なにか一つの栄養素だけを摂ればよいというものはありません。カロリーだけを減らす食事も一時的な効果しかありません。

豆腐はたんぱく質やミネラルが豊富な栄養価の高い食材です。

ただ、ビタミンや食物繊維が少ないです。そこで、野菜や海藻と一緒に豆腐を食べることで、少ない栄養素を補うことができます。

このように、豆腐はダイエット中に積極的に食べたい高たんぱく食材です。女性に大切なイソフラボンやカルシウムも入っています。ダイエット時の食事に豆腐を加えて、痩せる体を手に入れましょう。