「痩せて美しくなりたい」と願う女性は、多いのではないでしょうか。酵素ダイエットなら、ただ痩せるだけではありません。肌からきれいになって痩せられます。酵素が体の内側に働きかけて、新陳代謝を促すためです。
このページでは、酵素で美しく痩せる理由や気を付けることについて解説します。
もくじ
酵素とは何か
私たち人や動物、植物などあらゆる生物を構成している成分が酵素です。酵素は、人が生きていくために必要不可欠な栄養素で「第6の栄養素」とも呼ばれています。
酵素は「パソコンの操作」「歩く」「考える」「喜びや悲しみを感じる」「心臓が動く」「病気やけがを治す」など、身体のあらゆる活動に使われています。
酵素には潜在酵素と食物酵素がある
まず、酵素には「潜在酵素」と「食物酵素」があります。
潜在酵素は、私たちの体の中で作られている成分です。潜在酵素を働きで大きく分けると、「消化酵素」と「代謝酵素」に分けられます。
消化酵素は、食事から摂った栄養を、体が吸収しやすくするための消化作業に使われます。
一方の代謝酵素は、食べ物から消化・吸収した栄養素を分解して、体中で使うエネルギーに変えるために使われています。代謝酵素は、毎日体内でおこなわれる身体のさまざまな働きに係わっています。
もう1種類の酵素である食物酵素は、体の外から摂り込む栄養素です。食物酵素は、生の食材に豊富に含まれています。例えば、食物酵素はトマトやにんじんといった野菜や、梨やももなどのフルーツ、生の肉や魚に含まれています。
細胞を入れ換える新陳代謝に潜在酵素を使う
女性がきれいに痩せるためには、私たちの体の中で作られている潜在酵素を代謝の働きに使うようにすることが肝心です。潜在酵素を代謝に使うことで、体中の機能を高めることに身体が力を注げるためです。
ダイエットに重要な代謝機能に「新陳代謝」があります。新陳代謝とは、古くなった細胞を新しい細胞に入れ換えることです。新陳代謝が活発であれば、体に蓄えられた脂肪細胞をエネルギーとしてどんどん消費します。
また、新陳代謝は肌にも良い影響があります。古い肌細胞を新しく元気な肌細胞に入れ換えるのです。
例えば、新陳代謝が活発になると、シミやシワ、目の下のクマといった女性の敵がなくなります。私たちの体は、約60兆個の細胞が集まってできています。新陳代謝によって、毎日1兆個の細胞が作られ、入れ替わっています。
このとき再生される細胞が、元気で健康な細胞であることが重要です。健康な細胞に入れ替わることで、脂肪細胞であればより痩せやすくなります。また、肌細胞であれば、より若々しく美しくなります。
実際私は、様々な自己流ダイエットの影響で、30歳を過ぎた頃から目の下のたるみに悩んでいました。しかし、後述する酵素を取り入れた7つの食事のポイントを実践して、1週間で目の下のたるみが消えました。
しかし、酵素を摂らない無理なダイエットでは、やつれた印象になったり、老けてしまったりします。そのため、私たちの体の中で作られている酵素を、代謝作業に使うように意識することが大切です。
体内で作られる酵素は年齢とともに減ってしまう
潜在酵素は、毎日体の中で作られていますが、その量は年齢が上がるとともに減っていきます。酵素栄養学の最高権威エドワード・ハウエル氏によると著書の中で以下のように述べています。
人体の酵素生成能力は、加齢に伴ってしだいに低下する。そして、生命を維持するだけのレベルの酵素がつくれなくなって、人間は寿命を終える。人体の酵素生成の予備能力という“遺産”は、生まれた時から限度が決まっているように思われる。
医者も知らない酵素の力より引用 |
つまり、潜在酵素は「生まれたときから、その人の潜在酵素の上限が決まっている」のです。そのため、できるだけ体内で作られる潜在酵素を節約することが重要になります。
前述したように、潜在酵素は体内で消化作業と代謝作業に使われます。美しく痩せるために、意識して代謝作業に潜在酵素が使われるようにすることが大切です。そのためには、潜在酵素を消化に使わないようにする必要があります。
例えば、酵素を大量に消費してしまう食材として、肉や魚といった動物性たんぱく質があります。たんぱく質は、身体を造るために欠かせない栄養素です。ダイエットに重要な筋肉を作るために、肉や魚などを意識して摂っている女性の方も多いと思います。
しかし、動物性たんぱく質の中で、特に「肉」の消化に大量の酵素が消費されてしまうのです。
野菜やフルーツから食物酵素を摂り入れる
そこで、生きた酵素が含まれる生の野菜やフルーツを、毎回の食事に加えてたくさん食べるようにします。生の食材から酵素を補充して、潜在酵素を温存することが大切です。
野菜は意識して食べていても、普段生のフルーツはほとんど食べないという方が多くいます。フルーツを食べるときに、包丁で皮をむくのが手間で面倒だと思われるかもしれません。
そのようなときは、ジューススタンドなどのお店があれば、フルーツジュースやスムージーを飲むことがおすすめです。また、酵素ドリンクや酵素入り青汁などは手軽に酵素を摂ることができます。
さらに、包丁で皮をむかなくてもよいフルーツを選んでも問題ありません。例えば、さくらんぼやイチゴ、ブドウ、いちじく、カンキツ類、スイカ、メロン、りんご、バナナ、キウィなど、たくさんあります。
生の食材に含まれる食物酵素は、食事をしたときに体の中で食べた物の消化を助けます。食物酵素のおかげで、私たちの体は消化に使われる潜在酵素を節約できます。そのため、生の野菜やフルーツを毎回の食事でたくさん食べるようにしましょう。
野菜やフルーツを生のまま食べる
食物酵素を食材からしっかりとるためには、野菜やフルーツを生のまま食べましょう。酵素は48度以上の加熱で壊れてしまうためです。
例えば、トマトやピーマンは火を通すと甘みが増して美味しく、料理の幅がふくらみます。しかし、野菜を加熱してしまうと酵素としての働きはなくなります。
ただ、野菜には酵素以外にも多くの栄養が詰まっています。ビタミンやミネラル、食物繊維、ファイトケミカルといった栄養素です。これらの栄養素は、美しく痩せたい女性に欠かせない栄養素です。
野菜に火を通せば、水分が減ってより多くの種類や量の野菜を食べられます。色々な種類の食材から栄養を摂ることが、美しく痩せるダイエットには大切です。そのため、生の野菜と加熱した野菜の両方を食べるようにしましょう。
生の食材そのものが自己消化する
生の食材を食べると、食材に含まれた食物酵素が体内で自己消化します。自己消化とは、食材自身から酵素がでてきて、この食材を消化することです。
例えば、生野菜のサラダやフルーツ、漬物などの発酵食品、魚ではお刺身などを食べると、これらの食材自体が私たちの体内で消化を助けてくれます。
このように、生の食材を摂ると潜在酵素を節約できます。
大豆などの植物性たんぱく質をメインのたんぱく源にする
みずみずしいお肌や脂肪を燃やす筋肉を作るためには、体の元となる栄養素の「たんぱく質」が欠かせません。このときは、メインのたんぱく源を大豆製品の豆腐や納豆など、植物性たんぱく質から摂るようにします。
大豆は消化がよく、主成分の3分の1がたんぱく質です。また、大豆に含まれている油は、不飽和脂肪酸といって身体に良い働きをする油です。そのため、大豆や豆腐、納豆などを意識して食べるようにしましょう。
酵素の効果を上げるために腸内環境を整える
さらに、酵素の効果を最大限にするためには、腸内環境を良くすることが大切です。腸内環境が整えば、食べ物の栄養をしっかり消化・吸収して健康な細胞を作れます。また、腸内環境が良くなると、腸内の毒素や体の老廃物をきちんと排泄できます。
便秘がちな腸には悪玉菌(腸内に住み、増えると体に悪影響のある微生物)が多く、毒素や古い便が溜まっています。腸は栄養を吸収する臓器です。そのため便秘がちな腸では、悪玉菌や古い便からでる毒素や有害物質を吸収してしまいます。そして、毒素を血液にのせて全身へ運んでしまいます。
すると、代謝は悪くなり脂肪細胞はエネルギーとして使われなくなって、太りやすくなります。また、肌には目の下のクマや肌荒れ、くすみ、吹き出物などがでるようになります。
最大限に酵素の効果を得るためには、腸内環境を良くすることが重要です。
食物繊維や発酵食品をたくさん摂る
腸内環境を整えるためには、食物繊維が含まれた食材を意識して摂るようにします。食物繊維は、野菜やフルーツ、海藻、きのこなどに多く含まれています。
野菜やきのこには食物繊維の1種、不溶性食物繊維が多く含まれています。不溶性食物繊維は便の量を増やして腸を刺激することで、便秘を改善します。
もう1種類の食物繊維である、水溶性食物繊維が豊富に含まれているのはフルーツや海藻です。水溶性食物繊維は、移動しながら腸内の老廃物などをからめとって腸内をきれいにします。
さらに、腸内環境をよくするためには、腸内の善玉菌を増やすことが大切です。善玉菌は腸内に住む細菌で私たちの身体に良い働きをします。
良い働きの1つが、腸内環境を整えて便秘を改善することです。野菜や海藻に含まれる食物繊維は、善玉菌のえさになって善玉菌を増やします。
また、善玉菌の好物に発酵食品があります。発酵食品には乳酸菌が含まれています。特に、納豆やキムチ、漬物などの植物性の乳酸菌は、胃酸に強いため生きて腸まで届きます。そして、腸まで届いた乳酸菌は腸内環境を良くする働きをします。
腸内環境を良くして代謝を上げるために、食物繊維や発酵食品を積極的に食べましょう。
消化酵素を無駄づかいしない
肌からきれいになって痩せるために、消化作業に使う潜在酵素を減らすことが大切です。消化作業に使わない分の酵素を新陳代謝などに使うことができるためです。
では、消化酵素を大量に消耗する食材はどのようなものでしょうか。それは、「肉や魚などの動物性たんぱく質」や「肉の脂などの飽和脂肪酸(太りやすい油)やマーガリンなどの油脂類」「小麦粉や白砂糖といった炭水化物」です。
これらの食品は消化作業に長い時間と多くの工程が必要になります。体が肉やご飯の栄養素を吸収するために、栄養素の1番小さい形になるまで分解する必要があるからです。
特に、肉にはたんぱく質と飽和脂肪酸の脂肪の両方が含まれています。また、ケーキやアイスなどのスイーツには砂糖や小麦粉の炭水化物だけでなく、バターや生クリームといった飽和脂肪酸の脂肪の両方が使われています。
代謝酵素を温存して痩せるためには、こうした消化作業に手間のかかる食材を避けることが大切です。
潜在酵素を減らす日常の行動
さらに、普段の生活の中で潜在酵素を消耗してしまう行動があります。例えば「タバコを吸う」「飲み過ぎ」「食べ過ぎ」「寝不足」「ストレス」「薬をのむ」ことなどで体は酵素を消耗します。
また、特に暑い日や寒い日、激しい運動などでも酵素は消費されます。このように、酵素は放っておくとどんどん減る一方です。
体内酵素量をチェックしてみる
ここで、あなたの体内酵素は十分かチェックをしてみましょう。
・暑いときも汗をかきにくい
・便秘をしやすい
・ニキビや吹き出ものなど肌荒れがある
・目の下にクマがある
・おならや便の臭いが強い
・よくむくんだり、夏でも冷えやすい
・平熱が低く35℃台
・胸やけや胸のむかつきが多い
・食後に眠くなる
・寝ても疲れやだるさがとれない
・生理不順や生理痛がある
酵素が免疫力を上げる!等より引用
当てはまった項目はありましたか? 当てはまる数が多いほど代謝酵素が足りていません。体内で代謝酵素がしっかり働いていないと、太りやすい体になっています。
チェック項目が多くついた方は少しでも減るように、チェックが少なかった方は増えないように、時々チェックを見直すと体内酵素の判断がしやすくなります。
まとめ
私たち女性がきれいに痩せるためには、体の中で作られている潜在酵素を代謝の働きに使うようにすることが重要です。体の中で作られる酵素を節約して無駄遣いしないようにしましょう。
そのためには、生の食材や発酵食品などを積極的に食事に加えるようにします。
そうすることで、体内で代謝酵素がしっかり働いて新陳代謝を促します。その結果、肌からきれいになって美しく痩せる体質になれるのです。